いつまでたっても若々しく美しくいたい60代の整形手術事情を調べてみました。
人気の施術や、悩みごとに適した施術、さらに気をつけたいトラブルについても紹介していきたいと思います。
60代の美容整形は珍しくない!シニアは美意識高めの傾向にあり
60代を中心としたシニア層の女性の美に対する意識は、若い世代より高いということです。
朝日新聞Reライフプロジェクトの「女性限定Reライフ『きょうもキレイ』美容アンケート」(2016年)によれば、おしゃれや化粧に気を使う女性の割合は、年代が上がるほど高くなる傾向があるということです。
女性442人が対象のアンケートですが、半数以上の266人が50代以上という調査です。
http://www.asahi.com/shimbun/release/2016/20161017b.pdf
これによると、ちょっとした外出でオシャレをするという20代は38%だったのに対し、50代で48%、60代で52%、70代ではなんと75%ということでした。
また、美容に関する悩み対策として、美容レーザーやボトックス注射やプラセンタ注射など美容クリニックで行われる施術をあげる人も見られ、これは年代別に大きな差はなかったということです。
いろいろな美容クリニックのホームページを見ても、50代60代に向けたメニューを展開しているところが多く、今や60代の美容整形は珍しくないという印象を受けます。
60代に人気の整形手術3選!気になる費用も
60代に人気の美容整形と、気になる費用について調べてみました。
年齢肌に多い3つのお悩みと、それに対する施術方法を紹介していきます。
1.たるみ対策『リフトアップ』
年齢肌の悩みに多いのが、たるみです。
輪郭がぼやけたり、顔が長くなったように感じるのは、たるみが原因のことが多いです。
リフトアップは、頬や首周り、額、目尻の下がりなどを改善することができるので、見た目の若返り効果がすごいと60代女性に人気がある施術です。
たるんでしまった筋肉や皮膚を、内側から引っ張ったり切除したりする本格的なリフトアップだけでなく、メスを使わずに特殊な糸で引っ張り上げる切らないリフトアップもあります。
糸で引っ張るリフトアップは、1本いくらという料金設定が主流のようです。
なので、たるみを改善したい場所が多いほど、お値段もかかることになります。
目安としては、全顔で約50万円~というのが相場のようです。
2.シワ対策『ボトックス注射』
シワ対策として手軽で便利なのがボトックス注射です。
ボトックス注射は、ボツリヌス菌から抽出された物質を注射して一時的に筋肉をマヒさせることでシワを改善する美容注射です。
アメリカのFDA(米食品医薬品局)でも認可されていて、欧米でも10年以上の歴史がある施術であるうえ、現在のところ後遺症の心配はないとされる安全な方法です。
料金も、注射一回当たりの値段なのでわかりやすいです。
使う薬品の種類や、施術の部分によって値段は変わりますが、1か所だいたい3万円~が相場のようです。
3.シミ対策『レーザー』
できてしまったシミをなくす方法といえば、レーザーです。
レーザーがピンポイントでメラニンを破壊していく治療なので、確実にしかも短時間にシミ取りが可能です。
料金は、シミの数と大きさで決まっているところが多いようです。
小さなシミなら1個数千円から施術してもらえるクリニックもあるようです。
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60代で美容整形した美魔女たちの体験談
60代ではじめて美容整形を体験した2名から、お話を聞くことができました。
61歳のマリさん(仮名)と、69歳の早苗さん(仮名)、聞き手は編集部です。
マリさん「実は私、59歳で離婚したんです。これからは自分らしく生きようと思って、若い時からコンプレックスだった一重まぶたを二重にする手術をしました」
早苗さん「私は5年前からボトックス注射に通っています」
編集部「お二人とも、言われなければ全然整形と分からないです。整形手術に抵抗や恐怖心などはありませんでしたか?」
マリさん「むしろ私はずっと二重に憧れていて、やっと自分の望んだ顔になれたことに喜びでいっぱいです。
主人が整形反対だったのでこれまでコンプレックスを抱えたまま生きてきましたが、これからはしたいようにできるので。
今は1児の母である娘には、実は主人に内緒で高校生の時に一重から二重にする手術をさせました。
整形と言っても私の場合はプチ整形という、糸でちょんちょんと留める方法なので、罪悪感とかそういうのは全く感じませんでした」
早苗さん「私も、罪悪感とか恐怖心みたいなものはなかったですね。
ボトックスは割とメジャーだし、本当に1回でシワがなくなって小顔になれるのでやってよかったとしか思えません」
マリさんのくっきりした二重には、鮮やかなグリーンのアイシャドウが乗せられ、華やかな雰囲気を醸し出しています。
早苗さんは、頬のツヤやつるんとしたおでこのせいか、69歳には全く見えません。
お二人とも、美容整形にマイナスイメージはなく、やってよかったと口をそろえておっしゃっているのが印象的でした。
編集部「では、最後にひとつ、お聞きします。今、整形のメリットをお話しいただきましたが、唯一デメリットをあげるとしたら何ですか?」
マリさん「そうですね…やはり年とともに少しずつたるんでくるので、二重にしたばかりの時より瞼が下がってきてるのが気になっています。もっとたるんできたら、もう一度やってもらわなくてはいけないかもしれません」
早苗さん「ボトックスは、継続的に注射に通わないといい状態を維持できないことが唯一デメリットかと思います。
今は定期的にクリニックに通えていますが、年も年ですし、ケガや病気で通えなくなったらと考えるとちょっと怖いですね」
お二人のお話から見えてきたことは、美容整形はやってよかったと思う反面、いい状態をキープするのは難しいということでした。
クリニックのホームページでは、いいことしか伝えられていません。
これから整形をお考えの方は、良いことだけではなく、いろいろなデメリットやリスクについても十分に検討してくださいね。
トラブルに気を付けて!シニアの相談急増中
シニアにも整形が広まりつつある一方で、消費者センターに寄せられた被害も増えつつあるようです。
美容医療には保険が効きません。
そのためトラブルに多いのが、費用をめぐる問題のようです。
2011年4月から16年8月末までに国民生活センターに寄せられた60歳以上の美容医療に関する相談は1107件、そのうち「100万円以上を請求された」というケースは全体の3割を占めているそうです。
中には1000万円以上という被害報告もあったようです。
被害報告で多いのが、「無料カウンセリングという言葉につられ、相談だけのつもりで訪ねたのに契約させられた」というもの。
そこで私たちが気をつけたいポイントは2つ、
- すぐに契約しない
- 内容をよく確認する
これが重要です。
被害やトラブルの多くは、カウンセリング当日に施術していたケースだといいます。
美容整形は医療行為であり、さらに高額なので契約は慎重に行うことが大切です。
こうした事情を受けて、2017年12月から改正特定商取引法(特商法)が施行され、美容医療にもクーリングオフが適用されるようになりました。
5万円以上の5つの施術(脱毛・しみ、ほくろの除去や皮膚の活性化・しわ、たるみ取り・脂肪減少・歯の漂白)で、契約期間が1カ月以上の物が対象になるそうです。
契約は慎重に行ってください。
まとめ
60代の美容整形は今や珍しいものではなくなってきている印象があります。
何歳であっても美しくありたいという気持ちを持ち続けるのは大切ですし、そのために努力をするのは素敵なことです。
選択肢の一つに整形がある場合には、リスクやデメリットをしっかりと理解し、トラブルには十分注意してくださいね。