50代で入れ歯になってしまう人って、どのくらいいるのでしょうか。
そこで今回は、現代の入れ歯事情や入れ歯の種類や金額、実際に入れ歯になった人の体験談などを調べてみました。
50代の入れ歯状況
50代の入れ歯状況を、平成28年の厚生労働省の報告書から調べてみました。
(平成28年 歯科疾患実態調査結果の概要 厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/62-28-02.pdf
50代での総入れ歯率は全体の約1%前後で、この年代に多いのはブリッジ(約40%)のようです。
部分入れ歯は40代と比べると一気に約5倍にも跳ね上がり、すべての義歯装着率において、50代というのが一つのラインになっているといえるでしょう。
この結果、安心していいのやら心配していいのやら、どうとらえていいか自分でも戸惑います・・・
保険適用と保険適用外の入れ歯の違い
入れ歯には、保険が適用されるものとされないものがあるって知ってましたか?
大きな違いは「素材」と「費用」です。
素材に関してはわかりやすく例えると、保険が市販品なのに対し自費はオーダーメイドです。
保険の入れ歯の素材はレジンというプラスチック中心なのに対し、自費の入れ歯はシリコンだったり金属だったり、歯の色も細かく選べるのでより自分に合ったものを作ることができます。
保険適用のメリットは、やはり価格面とすぐに手に入るスピーディーさでしょう。
デメリットとしては、素材が限定されるので自分にピッタリフィットしたものが手に入りにくいことや、プラスチックなので若干の違和感を感じることもあるということがあげられます。
自費の入れ歯のメリットは、素材から歯の色、装着感などすべて自分の思い通りに作れることが最大のポイントです。
見た目も自然だし、噛んだ時に違和感を感じにくいので、食べ物をおいしく食べられます。
デメリットは、やはり手間をかけて作るので金額が高価になること、納得いく仕上がりのために時間がかかることなどがあげられます。
入れ歯の値段の相場はいくら?
入れ歯って一体いくらかかるんでしょうか。
入れ歯の値段の相場ですが、保険適用だとだいたい総入れ歯で10000円台から、部分入れ歯で5000円台から作ることができます。
意外と安いと感じませんでしたか!?
一方で、これが保険外つまり自費の場合だと、一気に4~50万円くらいに跳ね上がります。
しかも、出来上がりまでの時間も保険の場合は2週間~1カ月なのに対し、自費では約3ヶ月くらいかかることもあります。
既製品とオーダーメイドでは、値段に明らかな違いが出てくるというわけです。
普通に考えると、自費の入れ歯の方が断然魅力的ですが、値段を考えると保険の入れ歯を選ばざるをえない・・・というのが現実的ではないでしょうか(←私の個人的な事情かもしれませんが・・・)
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入れ歯の種類
一口に入れ歯というけれど、実はいろんな種類があるってことご存知でしたか?
そこで、どんな種類があるのか、入れ歯の種類についてわかりやすく説明していきたいと思います。
総入れ歯
総入れ歯とは、上あごまたは下あごの歯すべてを失った場合の入れ歯です。
歯茎の部分にカパっとはめて使います。
部分入れ歯
数本なくなった歯を補うために、部分的に人工歯を入れて見た目や機能を補うための入れ歯です。
総入れ歯と同じように、保険適用と自費診療に分かれます。
ブリッジ
1~2本の歯を補うための治療で、なくなった両サイドの歯がしっかりしている場合にそれらを支えとして人工の歯を橋のように架けるものがブリッジです。
むし歯や歯周病などがあると、ブリッジができない場合もあります。
インプラント
インプラントは人工歯根とも呼ばれ、歯がなくなった所の骨に直接金属を埋め込み、その上に人工の歯をつける方法です。
差し歯と似たような感覚ですが、義歯を支えるのが金属だということが大きな特徴です。
外科手術とインプラントをなじませるための期間が必要なこと、骨の質が良好で骨粗鬆症や糖尿病などの全身的な問題がないという条件がそろっていることが必要です。
総入れ歯にする方法
総入れ歯にする方法についてです。
入れ歯を考えたら、まず歯医者さんに行きましょう。
歯医者さんで、どんなタイプの入れ歯にするか、あなたの歯の状態を見て相談します。
方針が決まったら、保険を使うか自費で行うか、具体的な相談に進んでいきます。
総入れ歯にする流れとしては、まず、現状の歯茎の状態の型を取ります。
トレーと呼ばれる金属製の枠にガムみたいな型取りの材料を流し、それを噛んで歯型(歯ぐき型?)を取ります。
それからかみ合わせを調べてもらって、いざ、入れ歯の製作となります。
試作品が出来上がったら実際に口に入れてみて、歯の色や形、並び具合や噛み合わせ等のチェックを行います。
一度ではなく、数回にわたって繰り返すこともあります。
出来上がった後も定期的な通院で、チェックが必要となります。
誰にも言えない!「私○歳で入れ歯になりました」体験談
自分が入れ歯だと告白するのには勇気がいると思いますが、今回勇気を振り絞って「入れ歯体験談」をお話しいただいた3名の方々の体験談を紹介いたします。
Kさん(65歳)男性
ちっちゃい頃から歯磨きの習慣なんてなくて、ヘビースモーカーで酒飲みだったせいかは知らないが、30代で総入れ歯になったよ。
後ろの歯は10代の時から虫歯がひどくて穴あき状態だったけど、34歳でついに前歯が抜けちゃって、こりゃみっともないって歯医者に行ったんだよね。
そしたら医者がビックリして「こりゃ入れ歯だね!」なんて言うもんだから、私の方がビックリ、ショックだったよ。
でもまぁ、実際入れ歯になったらなったで、刺身とかグニャっとしたもんも食べれるようになったし、不自由はないかなと思ってるよ。
たまに入れ忘れて出かけると、仕事仲間に笑われるから気をつけないとね。
Tさん(49歳)女性
上と下、2か所が部分入れ歯です。
昔から歯が弱くて、差し歯もあるんですが、入れ歯のおかげで見た目を保つことができています。
芸能人だって、入れ歯や差し歯で歯並び治してるっていうじゃないですか。
なのでそう考えれば、あまり恥ずかしくないかなって思います。
ただ、旅行の時とか、バレないかなっていうのはちょっと、気になりますね。
Yさん(51歳)女性
ここだけの話ですが、私は28歳の時に総入れ歯にしました。
歯そのものは健康だったのですが、美容のためです。
入れてるときは自分でもすごく満足していて、周りからも「美人」と褒められることが多いのですが、夜一人になって外した時、みじめになります。
男性といい感じになり、キスの直前で「入れ歯バレ」が気になってどうしても拒絶してしまうようになりました。
でも、逆にこれが、貞操ある女としてモテる要素になっているのかもしれません。
3名の方から、ひそかに入れ歯体験談をお聞きしました。
皆さん、事情は様々だとしても、意外にも若くして入れ歯の決断をされていたようですね。
余談ですが、私の知り合いに2人、正反対のタイプの入れ歯の友人がいます。
一人はとにかく自分の健康に無頓着で、入れ歯になるまで歯医者など一度も行ったことがないようなタイプ、もう一人は定期的に歯科検診には行っていたけれど、病気からやむなく入れ歯になってしまったという事情がある人です。
無頓着の方は見栄っ張りなので、最初から自費で高い入れ歯を作りました。
でも、作ったはいいがその後のメンテナンスや定期健診には一度も行っていないということで、せっかく高い入れ歯なのに見た目がボロボロでみすぼらしいのです。
もう一人の、歯科通院を習慣にしていた友人の方は、家計の都合で保険適用の入れ歯をつけていますが、メンテナンスをこまめに行っているせいかすごく自然で、ぱっと見入れ歯だなんてわかりません。
この二人を見て、やはり大切なのは入れ歯を作る時よりも、その後のメンテナンスや定期健診なんだなと思いましたね。
まとめ
50代の入れ歯事情、少しはおわかりいただけたでしょうか。
大丈夫、悩んでいるのはあなただけではありません。
何事も・・・ないより、あった方がいいと思います!!